2011 Fiscal Year Annual Research Report
標準模型を超えた物理における準安定荷電粒子とその初期宇宙論・LHC現象論
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21740164
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱口 幸一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (80431899)
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Keywords | LHC / 超対称性理論 / 準安定荷電粒子 |
Research Abstract |
本研究の大きな目標は、準安定荷電粒子の初期宇宙論およびLHC現象論を切り口として、標準模型を超えた物理を探索する事である。準安定荷電粒子を含む魅力的な理論としては超対称性理論がある。 超対称性模型で長寿命スタウが存在する場合に、特にLHCで荷電トラックが折れ曲がるkinkシグナルが現れる場合についての検証可能性、およびその素粒子模型、宇宙論への示唆について研究した。素粒子模型としては(i)グラビティーノがLSPでスタウがNLSPである場合、(ii)スタウが(N)LSPで、Rパリティがわずかに破れている場合、の2つを考えた。解析の結果、スタウの崩壊長(光速×寿命)が0(0.01m~100m)であればkinkシグナルが発見され得ることが分かった。さらにスタウが崩壊した先の粒子によって素粒子模型を区別する可能性についても議論した。 2011年度はLHCにおいて大きな進展があった。特に、これまでのATLASとCMSの様々な崩壊過程の探索結果で、ヒッグス粒子の質量として124から126GeVの領域を示しているものが複数あることが報告された。 これを受けて、125GeVのヒッグス粒子を含む素粒子模型の構築及びその現象論について研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に基づいて順調に研究を進めている。特に研究目的【2】の「準安定荷電粒子が存在する時のLHC現象論の研究」について進展があった。
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Strategy for Future Research Activity |
LHCでは今のところ準安定荷電粒子の存在を含め「標準模型を超える物理」のシグナルは出ていない。したがって計画通り、これまでの研究を継続・発展させる。特に今年度ヒッグス粒子に関する重要な情報が得られると考えられるので、それを受けて(準安定荷電粒子を含む)標準模型を超える物理の探索を行う。
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Research Products
(3 results)