2012 Fiscal Year Annual Research Report
標準模型を超えた物理における準安定荷電粒子とその初期宇宙論・LHC現象論
Project/Area Number |
21740164
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱口 幸一 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80431899)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | LHC / 超対称性理論 / 準安定荷電粒子 |
Research Abstract |
本研究の大きな目標は、準安定荷電粒子の初期宇宙論およびLHC現象論を切り口として、標準模型を超えた物理を探索する事である。準安定荷電粒子を含む魅力的な理論としては超対称性理論がある。 本研究課題を申請した際に、LHCの進捗状況/初期の結果として以下の3パターンを想定していた。(i) LHCの初期の結果が出ない、あるいは初期の結果は出るが準安定荷電粒子の存在についてはっきりとした結論が出ない場合/(ii) 研究期間内にLHCの初期の結果が出て、準安定荷電粒子の存在が確認された場合/(iii) 研究期間内に LHC の初期の結果が出て、標準模型を超える物理が発見されるが、それが(少なくとも低エネルギーには)準安定荷電粒子を含んでいない場合。 2012年、LHCでヒッグス粒子が発見され,その質量が約126GeVである事が分かった。その一方で,ヒッグス以外の新粒子の兆候はLHCでは今のところ見つかっておらず,様々な模型に対して厳しい制限がついてきている。これは上の3パターンのうち、(i)に近いと言えるが、その一方でヒッグス粒子の発見は標準模型を超える物理を考える上でも極めて重要なインプットであると言える。 2012年度は、このヒッグス発見を重要視し、(1) ヒッグス粒子の質量、(2) ミューオンの異常磁気モーメントのずれ、の2つを同時に説明出来る超対称性模型の考案・選別に関するいくつか研究を行った。準安定荷電粒子そのものに関する研究は進まなかったが、大きな目的である標準模型を超える物理の探索という意味では進展があったと考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)