2009 Fiscal Year Annual Research Report
SpaceWireを用いたCCDデータ取得系開発と新読み出し方式の研究
Project/Area Number |
21740191
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
村上 弘志 Rikkyo University, 理学部, 助教 (00415902)
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Keywords | X線天文学 / 人工衛星 / 電子デバイス・機器 / リモートセンシング / 宇宙インフラ / SpaceWire |
Research Abstract |
21年度は初年度であるため、まずSpaceWireを利用した実験システムの立ち上げを行った。 駆動クロック生成部分を製作すると共に、それに必要となるパソコン、SpaceCube、I/Oカードを新たに揃えた。クロック生成部分はI/Oカード内のFPGAロジックとして開発を行ったが、1.二つのFPGA間のバスアクセスを利用したデータのやりとり2.計算機からSDRAMへのデータ書き込み、といった基礎開発項目を達成し、実際のCCD駆動信号に即したデータを出力することに成功した。これは実際の人工衛星搭載用機器の駆動回路でも必須の機能である。 当初の予定ではこれに加えてもう一枚のI/Oカードを用いて読み出し部分を製作し、デジタルで閉じた試験をする予定であったが、1.ロジックアナライザを使用することが可能となり駆動ロジックの試験が十分行えた、2.新しいCCD素子が手に入ったためそれを動作させることを優先した、という二つの理由によりアナログ部分の開発を先に行い、DACとの接続を目指した検討を行った。回路の検討と必要部品の調達まで終了しており、間もなくCCDを実際に駆動させることが可能となる予定である。 また、並行して新しい方式のCCD動作クロックの検討も開始しており、従来の方法と比較して優れた点、劣る点についての定量評価を行った。これは今年度も引き続き行っていく予定である。この成果は現在進行中の衛星プロジェクトにも応用可能なものであり、X線天体の観測効率を向上することが見込まれる。いずれも開発中の段階となったため研究発表は行っていないが、一部は学生の卒業研究として発表した。
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