2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21740202
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
浜名 崇 国立天文台, 理論研究部, 助教 (70399301)
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Keywords | 観測的宇宙論 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、来るべき精密宇宙論時代に要求されるデジタル画像解析精度を達成しえる高精度画像解析技術を開発することである。その意義と重要性は以下のとおりである。Weak lensing power spectrumは、宇宙膨張を含む宇宙の進化、すなわち宇宙の構成物質の量とその進化を測定する有効な手段である。Weak lensing power spectrum測定においては天体像の精密な形状測定が必須である。しかし近年の研究により第2ピクセル化効果と呼ばれる現象により、天体の形状測定に問題を生じることが明らかになった。本研究においては、こういった形状測定に障害を及ぼす画像処理プロセスを改良しweak lensing power spectrumの精密測定を可能にする画像処理技術を開発することである。これを達成するために本研究では、画像処理技術の開発と、それをテストするための現実的な擬似撮像データの作成を行う。昨年度からの研究の過程で撮像観測データの形状測定においては大気乱流の影響を正確に理解し適切な補正法を開発することが重要であるということがわかった。したがってより現実的な解析技術の開発のために、本研究に大気乱流の影響も取り込むこととした。擬似撮像データに大気乱流の影響を組み込むために大気乱流の数値シミュレーションプログラムを開発し、現実的な大気乱流モデルの下での数値シミュレーションを行った。この大気乱流の影響も取り入れた擬似撮像データ用いて大気乱流がweak lensing power spectrum測定に及ぼす影響を評価した。
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Research Products
(4 results)