2009 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域高感度ガンマ線観測によるガンマ線バースト付随のジェット構造の解明
Project/Area Number |
21740214
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
大野 雅功 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 研究員 (50509875)
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Keywords | ガンマ線バースト / 相対論的ジェット / ガンマ線観測 / すざく衛星 / Fermi衛星 |
Research Abstract |
本研究ではすざく衛星とフェルミ衛星を同時に用いた超広帯域ガンマ線バースト観測により、ガンマ線バースト付随のジェットの構造を探ることを行う。本年度はフェルミ衛星の観測が軌道に乗り、多くの科学的成果が得られた。およそ1年半の観測でフェルミ衛星はすでに過去すべての検出例を上回る17例のガンマ線バーストから高エネルギーガンマ線放射を検出し、高エネルギーガンマ線が低エネルギーガンマ線に対して遅れて発生し、継続時間が長いこと、スペクトルも別の成分であることを多くのガンマ線バーストから発見した。この結果からガンマ線放射メカニズムに迫ることができると期待される。また、ガンマ線バーストとしては過去最高エネルギーのガンマ線も検出しており、この情報からジェットの運動速度がローレンツ因子にして1000以上であることを明らかにした。これらのガンマ線バースト関連の成果に加えて、最高エネルギーガンマ線と低エネルギーガンマ線の到来時間差を実測することでいくつかの量子重力理論の枠組みに厳しい制限を初ぬて与えるなど、基礎物理学の分野に対しても大きなインパクトを与えた。これらの成果はネイチャー誌など、多くの科学雑誌で発表するとともに、日本においてもJAXAから記者会見を行ない、いくつかの新聞や雑誌「ニュートン」や天文月報においても紹介された。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡を用いた無バイアス周波数探査による16個のガンマ線パルサーの発見2010
Author(s)
大野雅功, 高橋忠幸, 尾崎正伸, 田中康之, 深沢泰司, 花畑義隆, 林田将明, 釜江常好, 片桐秀明, 片岡淳, 河合誠之, 水野恒史, 大杉節, 田島宏康, 高橋弘充, 田中孝明, 内山泰伸
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Journal Title
サイエンス誌に載つた日本人研究者2009
Pages: 46-46
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