2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21740301
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
杉田 歩 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90398412)
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Keywords | 量子情報 / エンタングルメント / 群論 |
Research Abstract |
本研究の目的は群論的手法を駆使して多体エンタングルメントを特徴付けるmeasureを系統的に生成し、多体エンタングルメントの定量化と分類の理論を発展させることである。 平成22年度は、平成21年度に開発したqubit系の局所ユニタリー群(SU(2))のClebsch-Gordan係数を計算するプログラムに改艮を施し、2-qubitと3-qubitの場合にmeasureの完全な組が得られることを確認するとともに、4-qubit系のmeausreの計算にも取り組んだ。4-qubitの場合、我々の手法を使うことで、4-qubitの場合に多くの新しい非自明なmeasureが得られ、またこの計算は完全に系統的に行われる。しかし、これら多数のmeasure間の代数的独立性や、どのような組をとると完全な不変量の組となるかを示すことは難しい問題であり、依然として今後の課題として残されている。 また、新い方向として、qubit以外の多レベル系(qtrits,qdits等)の取り扱いの研究も始めた。これらの系を取り扱うには、SU(3),SU(4)等のより大きいユニタリー群のClebsch-Gordan係数を取り扱う必要がある。この計算はSU(2)の場合とは違う困難がいくつかあり、面倒な問題であるが、現在この計算を自動化するプログラムを作成中である
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