2011 Fiscal Year Annual Research Report
強レーザー場中にある多電子ダイナミクスの第一原理シミュレーション
Project/Area Number |
21740303
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
乙部 智仁 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (60421442)
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Keywords | 超短パルスレーザー / 時間依存密度汎関数法 / プラズマ生成 |
Research Abstract |
1.固体からの高次高調波発生の第一原理計算 固体電子と超短パルスレーザーの新しい非線形過程として注目されているバンドギャップを超えたエネルギー領域の高次高調波発生(HHG)について初めて第一原理計算を行った。その結果、光絶縁破壊が起きる閾値を境にHHGのスペクトルが青方変位を起こしブロードなスペクトル形状になるなど大きく変化する事が分かった。破壊閾値より低いエネルギー領域ではHHG光は数fsのパルス幅を持つVUV光となることが分かった。 2.時間依存密度汎関数法(TDDFT)とMaxwell方程式を融合した多階層シミュレーション手法開発 レーザーと電子の相互作用はTDDFTによって記述することが出来るがマクロな電磁場の伝搬を記述することはできなかった。本研究では電磁場解析の第一原理シミュレーション手法であるFDTDの各メッシュ点上でTDDFTを解き電子流密度を計算することで物質と超短パルスレーザーの相互作用のミクロ領域とマクロ領域を同時にジミュレートできるような計算手法とコードを開発した。その結果Siのプラズマ化とそれに伴うプラズマ反射を再現することに成功した。
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