2009 Fiscal Year Annual Research Report
ホイッスラー乱流の非線形発展およびプラズマ粒子へのエネルギー変換過程
Project/Area Number |
21740353
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
齊藤 慎司 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 研究員 (60528165)
|
Keywords | 太陽風プラズマ / プラズマ乱流 / ホイッスラー波動 / 粒子シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は電子の運動論効果を考慮に入れた、電子慣性長スケールでのホイッスラー乱流の磁場スペクトルの本質的な性質に着目し研究を行った。本研究では二次元プラズマ粒子シミュレーションコードを用いて、ホイッスラー乱流の散逸が弱い場合を想定し、低βプラズマ中での性質について数値計算を行った。ホイッスラー乱流は波動-波動相互作用により、大きなスケールから小さなスケールへ波動エネルギーを輸送する。散逸が弱い場合を考えることは、散逸に影響されない程度の十分なエネルギーが小スケール乱流へ供給されることを意味する。 この計算より、電子慣性長スケールでのホイッスラー乱流は、背景磁場に対して垂直方向の波数の-4乗に比例する磁場スペクトルを形成するということがわかった。また、エネルギー散逸を無視した同スケールでのホイッスラー乱流に対する現象論的乱流スケーリング則をもとにした理論計算では、理論とシミュレーションが一致するという結果が得られた。 この特徴的な磁場スペクトルは高βプラズマである地球近傍の太陽風内で観測されている電子慣性長スケール域での磁場スペクトルと一致する。太陽風プラズマにおいて小スケール乱流へ十分なエネルギーが供給されていることを仮定すると、本研究結果は太陽風乱流中におけるホイッスラー乱流の重要性を示唆している。 本年度では低βプラズマに着目しホイッスラー乱流の性質について調べた。現在高βプラズマ中で十分なエネルギー供給がなされた場合、プラズマへのエネルギー変換等含め、どのような性質を示すのかということについて研究を進めており、この結果をもとに本研究目的の一つであるプラズマβ依存性について考察を行う。
|