2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒメダイヤを用いたドリッカマー型装置の開発とポストペロブスカイト相境界の精密決定
Project/Area Number |
21740382
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
西山 宣正 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 准教授 (10452682)
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Keywords | 下部マントル / ポストペロブスカイト |
Research Abstract |
平成22年度は、大型ヒメダイヤをドリッカマー型装置に組み込んで実験を行うための基礎的な技術開発を行った。本研究の目的は、ヒメダイヤを用いたドリッカマー型装置を開発し、下部マントル最下部条件下(圧力130GPa、温度2000K)を岩石・鉱物学的研究の対象とすることである。そのために、その温度圧力条件を発生させることが研究の基礎となる。本年度は、実験に大型ヒメダイヤを組み込む実験を可能にした。平成21年度に開発した焼結ダイヤモンドアンビルを用いたドリッカマー型装置の実験技術を踏襲しつつ、圧力媒体物質、ガスケット物質を、ヒメダイヤをアンビルに用いた場合に最適化した。ヒメダイヤを用いたドリッカマー型装置の開発のための実験は、第3世代放射光施設SPring-8で行った。試料には、圧力標準物質である金を用いた。高圧下におけるX線回折実験を行い、金の格子体積の縮みから発生圧力を圧力-格子体積関係(P-V状態方程式)を用いて算出した。その結果、焼結ダイヤモンドアンビルを用いた場合よりも低い荷重で、圧力55GPaまで発生できることを確認した。ヒメダイヤアンビルは、現在でも高価で貴重なのでアンビルが破損しない圧力領域の実験でそのパフォーマンスを評価している。また、内熱ヒーターを組み込んで高温高圧を同時発生させる実験も行いつつある。温度測定に技術的な難しさが存在するが、これも解決しつつある。現在までのところ、高温発生は数百Kにとどまっているが、最終年度である来年度はさらに高い温度と圧力の発生に取り組む。
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[Journal Article] CaCu_3Pt_4O_<12>: The first perovskite with the B site fully occupied by Pt^<4+>2010
Author(s)
Yamada I, Takahashi Y, Ohgushi K, Nishiyama N, Takahashi R, Wada K, Kunimoto T, Ohfuji H, Kojima Y, Inoue T, Irifune T
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Journal Title
Inorg Chem
Volume: 49
Pages: 6778-6780
Peer Reviewed
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