2011 Fiscal Year Annual Research Report
超高解像度電磁流体シミュレーションによる乱流的磁気リコネクションの探求
Project/Area Number |
21740399
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三好 隆博 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (60335700)
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Keywords | 磁気リコネクション / 電磁流体力学 / テアリング不安定性 / 数値シミュレーション / 衝撃波捕獲法 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、抵抗性電磁流体方程式の直接数値シミュレーションによって、高磁気レイノルズ数プラズマにおける電磁流体乱流的磁気リコネクションの実現可能性を探求することにある。また、同時に、圧縮性電磁流体力学方程式に対する近似リーマン解法の基礎的研究を行い、次世代電磁流体シミュレーションコードを開発することをもう一つの目的としている。平成23年度の成果は次のとおりである。1.本年度は、高解像度電磁流体近似リーマン解法であるHLLD近似リーマン解法のさらなる可能性を探求した。数値的磁場発散の除去手法としてHLL型Constrained-Transport法を新たに開発し、他の様々な手法との比較研究により本手法のロバスト性を確認した。また、衝撃波数値的不安定性を抑制できるよう改良されたHLLD近似リーマン解法を新たに開発した。本解法は、接触不連続や回転不連続を正確に解像しつつ、衝撃波数値的不安定性が抑制できる画期的な電磁流体衝撃波捕獲法である。2.本年度新たに開発した数値手法をシミュレーションコードに実装し、磁気リコネクションのさらなる精密シミュレーションを行った。2次的プラズモイドのダイナミクスに関する詳細な解析から、大規模プラズモイドのバウンス運動と磁気リコネクション率の急上昇が関連していることがわかった。大規模プラズモイドのバウンス運動は、プラズモイド自体が電流層を圧縮することによってプラズモイド先端の電流層を局在化することが原因であると考えられる。さらに、2次元プラズモイドの精密シミュレーションから、プラズモイドに伴う衝撃波において新たなる不安定性の兆候が確認された。本研究の成果から、抵抗性磁気リコネクションの非常に高い多様性が明らかになった。
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