2009 Fiscal Year Annual Research Report
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21750060
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 泰之 Nagoya University, 名古屋大学・物質科学国際研究センター, 助教 (10385552)
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Keywords | 超分子化学 / ナノ材料 / 分子認識 |
Research Abstract |
ナノサイズの空間を持つ化合物は、ナノ空間を利用したゲスト分子の選択的分子認識、貯蔵、反応、輸送など様々な目的に利用することが可能である。本研究では、平面性の大環状金属錯体を形成する配位子を側鎖に持つ人工アミノ酸をデザイン・合成し、それを連結した金属配位型オリゴペプチド鎖を金属錯形成により集積化させることで、ディスクリートなナノ化学空間をもつ金属錯体型ペプチドナノチューブの構築および機能化をおこなうことを考えた。ペプチドの逐次合成法を利用すれば、ペプチド鎖上に複数種の異なる金属配位子の数および位置を制御して配列化できるため、本研究の手法を利用することにより、ナノチューブ内に異種の金属錯体を自在に配列化できるものと期待される。 我々は、金属錯形成により大環状金属錯体を形成することが可能な人工アミノ酸として、ビス(ヒドロキシピリドン)型配位子または、ビス(ヒドロキシピロン)型配位子を側鎖にもつ2種類のペプチド核酸を分子モデリングを利用してデザインした。ヒドロキシピロン化合物およびヒドロキシピリドン化合物は、いずれもパラジウムイオンや白金イオンと平面4配位型の錯体を形成することが知られている。我々はこれまでに、これらの2種類の人工ペプチド核酸の配位子ユニットの簡便な有機合成法を確立した。また、人工アミノ酸の主鎖となるアミノ酸ユニットを別途合成した。現在、配位子ユニットとアミノ酸ユニットの連結による人工ペプチド核酸の合成をおこなっている。
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