2009 Fiscal Year Annual Research Report
直接点力測定型ピエゾ抵抗カンチレバーアレイバイオセンサーの開発
Project/Area Number |
21750083
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
吉川 元起 National Institute for Materials Science, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, ICYS-MANA研究員 (70401172)
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Keywords | バイオセンサー / カンチレバーアレイ / ピエゾ抵抗 / 高感度化 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
直接点力測定方式のカンチレバーアレイセンサーを最適化するに当たって、様々なパラメータの相互依存性を与える解析解を、構造力学的に求める事に成功した。その中で、作製するに当たって最大の問題点となっていた伸縮バーを利用することなく、同等の感度が得られる革新的構造を見出した。有限要素解析法を用いてシミュレートした結果、サイズによっては従来型のピエゾ抵抗カンチレバーセンサーに比べて、数桁以上の感度の向上が期待できることが明らかになった。この新しい構造を持つピエゾ抵抗カンチレバーアレイセンサーチップを実際に作製することにも成功し、現在その感度の実証を試みている。また、これらの構造最適化・作製と並行して、ピエゾ抵抗カンチレバーアレイセンサーの測定システムを構築した。具体的には、機械的な振動ノイズを除去することが可能なアクティブ除振台上に、温度を精密制御することが可能な恒温器を設置した。さらに、ピエゾ抵抗カンチレバーアレイセンサーが構成するホイートストンブリッジからの信号を高いS/Nで増幅する8チャンネルのアンプを作製した。また、気体試料を自動的にセンサーチャンバーに注入することが可能なフローシステムを構築した。これらの一連の作業を制御することが可能なプログラムを作成し、実際にデータを取得することに成功した。以上のように、本研究で目指す、新たな測定原理に基づいた構造を持つピエゾ抵抗カンチレバーアレイセンサーのセンサーチップと測定システムの両方をほぼ完成させた。
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Research Products
(9 results)