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2009 Fiscal Year Annual Research Report

多糖の構造特性を活かした蛍光キラリティーセンサーの創製

Research Project

Project/Area Number 21750120
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

井改 知幸  Kanazawa University, 物質化学系, 助教 (90402495)

Keywordsセルロース / 多糖 / センシング / 蛍光 / らせん / ポリマー / バイオマス / 機能高分子材料
Research Abstract

生体は光学活性物質の集合体であるので、光学異性体に対して異なる生理活性を示すことが多い。特に、キラルな医薬品の場合、光学異性体間で薬効が大きく異なるものがある。したがって、光学活性体の簡便かつ正確な「キラリティーの検出」、「絶対配置の帰属」、「光学純度の決定」などを可能にする方法の開発が強く望まれている。本研究では、キラル化合物の高感度キラリティー識別を目指して、精密に制御されたらせん構造を有する多糖をテンプレートに利用して、蛍光性のピレニル基をらせん状に配列した新規セルロース誘導体を合成し、その不斉識別材料への応用について検討を行った。
1-ピレンカルボン酸クロリドをセルロースと反応させることで、蛍光性のピレニル基を側鎖に有するセルロース誘導体の合成を行った。得られたセルロース誘導体の蛍光スペクトルを測定したところ、ピレニル基の導入率の高い誘導体では二量体形成に由来するエキシマー蛍光を示し、導入率の低い誘導体ではピレニル基単独のモノマー蛍光を示した。
得られた誘導体をキラル固定相としてシリカゲル上に担持し、カラムに充填後、溶離液にヘキサン/2-プロパノール(90:10)を用いた高速液体クロマトグラフィーにより不斉識別能の評価を行った。ピレニル基の導入率が高くなるにつれ、光学分割能は低下するが、いくつかのラセミ体に対して不斉識別能を有していることが分かった。以上の結果は、ピレニル基を有するセルロース誘導体を用いて、蛍光測定による高感度キラリティーセンシングが可能であることを示唆している。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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