2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21750190
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
帯刀 陽子 Yamagata University, 大学院・理工学研究科, 助教 (30435763)
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Keywords | 有機導体 / 導電性ナノウイヤ / ナノコイル |
Research Abstract |
特異な機能を発現する原子・分子操作および構造の階層化は、ナノテクノロジーにおけるボトムアップアプローチとして多くの研究がなされている。本提案では、集合状態で導電性を有する分子群をコイル状形態に自己組織化させ、電子と磁気との相関を明らかにすることで新規ナノデバイスの構築を目指す。申請者がこれまでに研究してきた高導電性分子の設計および基板界面制御法を発展させ、幅1分子、長さ数マイクロメータ、コイルピッチ10nm程度の導電性ナノコイルの創成を目的に研究を進めた。 1.有機導電性分子からなる分子性ナノコイルの構築 分子性導体に「かさ高いキラル分子」と「水素結合部位」を導入することで、非対称な側鎖を付与した分子を合成した。分子の両端に異なる相互作用を有する部位を導入することで、螺旋構造を形成すると考えられる。更に、アクセプターと組み合わせることで部分電荷移動状態を達成し、導電性を有する一次元構造を作成した。 2.分子性ナノコイルの電気物性価 1次元構造体が集合したバルク状態での電気物性評価を行った。伝導度は、電極ギャップ0.5mmの金蒸着電極上にキャストした物質を測定した。電気伝導率は10^<-4>S/cm、活性化エネルギーが0.18eVであった。
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