2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21750190
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
帯刀 陽子 山形大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (30435763)
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Keywords | 有機導体 / 導電性ナノワイヤ / ナノコイル |
Research Abstract |
本提案では、集合状態で導電性を有する分子群をコイル状形態に自己組織化させ、電子と磁気との相関を明らかにすることで新規ナノデバイスの構築を目指した。申請者がこれまでに研究してきた高導電性分子の設計および基板界面制御法を発展させ、幅1分子、長さ数マイクロメータ、コイルピッチ10nm程度の導電性ナノコイルの創成を目的に研究を進めた。 (1)1次元構造体が集合したバルク状態での電気物性評価を行った。伝導度は、電極ギャップ0.5mmの金蒸着電極上にキャストした物質を測定した。電気伝導率は10^<-4>S/cm、活性化エネルギーが0.18eVであった。 (2)導電性AFM(PCI-AFM)を用いて、分子性ナノコイルの電気物性評価を行なった。微小電極基板上に螺旋構造を有するナノワイヤを作製した後、電気物性評価を行った。電気伝導度は2端子法を用いて行い、室温で電導度を測定した。 (3)AFM測定により構造を明確にしたナノワイヤに導電性のAFM探針を接触させ、電気伝導度の測定を行った。螺旋構造の始点には金電極と終点部分に探針を接触させ、電気伝導度を測定した。抵抗値は10^<-4>S/cmであり、この値はバルク状態の抵抗値と一致した値であった。
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