2009 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学インピーダンス法による酵素バイオ燃料電池の特性解析システムの構築
Project/Area Number |
21750195
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
四反田 功 Tokyo University of Science, 理工学部・工業化学科, 助教 (70434024)
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Keywords | バイオ燃料電池 / 酵素機能電極 / 電気化学インピーダンス / ファラデーインピーダンス / シミュレーション / 銀-セリア-カーボン |
Research Abstract |
メディエータ型酵素固定化電極の電気化学インピーダンスシミュレーションを行った.基質とメディエータの両方が拡散する新規モデルを考案し,ファラデーインピーダンスの理論式を導出することに成功した.導出したファラデーインピーダンスを用いることで,メディエータ型酵素固定化電極のパラメータ(酵素反応速度定数メディエータおよび基質の拡散係数,電極反応速度定数など)を変化させたときのインピーダンススペクトルの挙動を評価することが可能になった.これは,バイオ燃料電池用酵素機能電極の設計に向けて大変意義のある結果である.また,スクリーン印刷法により,酵素型バイオ燃料電池の作製を行った.本年度はアノードおよびカソードの設計を行った.アノードでは,酵素(グルコースオキシダーゼもしくはピルビン酸デヒドロゲナーゼ),メディエーター,導電剤,バインダーを混練した酵素インクを調製した.酵素をスクリーン印刷法によって固定化することで,再現性の良い膜が得られるようになった.作製したバイオ燃料電池の電気化学インピーダンス測定を行った.カソードでは,CeO_2-Ag担持カーボン粉末をインク化したものを用いた.この触媒を使用することで,酸素還元反応がカーボン電極よりもポジティブな電位で進行することになり,電池の起電力が大きくなることが期待できる.これらの結果は,国際学会1件,国内学会2件という形で公表した.
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