2010 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学インピーダンス法による酵素バイオ燃料電池の特性解析システムの構築
Project/Area Number |
21750195
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
四反田 功 東京理科大学, 理工学部, 助教 (70434024)
|
Keywords | 酵素 / バイオ燃料電池 / インピーダンス / シミュレーション / ファラデーインピーダンス |
Research Abstract |
燃料として糖やアルコールを含めたバイオマスが利用できるバイオ燃料電池は,次世代型クリーンエネルギー変換デバイスとして急速に注目されつつある.特に,酵素反応を利用したバイオ燃料電池は,小型で簡単な構造のものが作製できるので,持ち運び型や,医療用微小電池としての応用が期待されている.バイオ燃料電池の特性向上のためには,電気化学インピーダンス法による反応プロセスの評価が有効であるが,酵素とメディエータを用いる系においては評価法が十分に確立されていなかった.このため,当該年度においてはバイオ燃料電池の電気化学インピーダンス解析のためのシミュレーションモデルの構築を行った.ファラデーインピーダンスの理論式を導出し,MATLABなどを利用してプログラミングを行い,逆行列計算によってインピーダンスを算出した.得られた各パラメータを測定値もしくは文献で報告されている値と比較し,理論式の妥当性について検証した.さらに,ファラデーインピーダンスを含む電極モデルの等価回路を電池全体の系に組み込み,電池全体のインピーダンスについてシミュレーションを行った.さらに測定結果に対して,電極モデルまたは電池構造モデルを用いたカーブフィッティングを行った.これにより,理論モデル(等価回路)がバイオ燃料電池の特性評価に有効であることが明らかとなった.さらに,多孔質カーボンや金属ナノロッドを電極材料に用いたバイオ燃料電池の電極構造への応用についても検討を行った.
|