2009 Fiscal Year Annual Research Report
高機能ナノデバイスを目指したミクロ相分離巨大単結晶体の創製
Project/Area Number |
21750214
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小村 元憲 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 助教 (90401512)
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Keywords | ミクロ相分離 / シングルグレイン / 液晶 / 混合法 / グラフォエピタキシー / 温度勾配法 / 超高密度磁気記録媒体 / 極端紫外光(EUV)フォトニック結晶 |
Research Abstract |
現在、ナノテクノロジーに要求される構造スケールは急速に小さくなり、その中で高分子ブロック共重合体が自己組織的に形成する10^1nmオーダーの周期構造を有するナノ相分離体の応用が提案されている。しかしそれらが実際に実用化に至るのが困難である最大の原因は、その自己組織化構造の制御が完全ではないことである。側鎖液晶型ブロック共重合体が形成する規則配列ナノシリンダー構造の完全規則配向・配列制御を目指し、3次元理想配列シングルグレイン(単結晶)体を作製することを目的とする。シングルグレイン体は更に、超高密度磁気記録媒体、ウィルス・ナノ粒子分離用自立膜、極端紫外光(EUV)フォトニック結晶への応用へ繋がる。 本年度では3次元的にミクロ相分離完全配列領域を拡大するために、(1)低分子液晶混合法、(2)グラフォエピタキシー法、(3)温度勾配印加法の開発と評価を行った。(1):低分子液晶80CBをミクロ相分離膜に混合することにより、無欠陥シングルグレイン領域を未ブレンド膜の100倍の100μm^2までに広げることに成功した。液晶化に支配された本ミクロ相分離膜の秩序性を損なわず、欠陥排除に必要な流動性をあげたことによる。(2):種々のガイド形状を有する基板にミクロ相分離膜を作製することにより、シリンダー六方配列構造の方位を揃えることに成功した。(1)の低分子液晶混合法と合わせることにより、mm級のミクロ相分離膜が期待される。(3):膜厚方向に温度勾配を印可することにより、膜垂直方向へのシリンダー長の増大に予備的に成功した。(1)の方法と合わせることにより、膜厚方向へもmm級の完全配列体が期待される。
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Research Products
(8 results)