2010 Fiscal Year Annual Research Report
交互浸漬法を用いたポリイオンコンプレックス相形成によるインテリジェントゲルの創製
Project/Area Number |
21750220
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
網代 広治 大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任講師(常勤) (50437331)
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Keywords | ゲル / 薬物送達システム / 交互浸漬法 / ポリイオンコンプレックス / N-ビニルアセトアミド / N-ビニルホルムアミド / ポリビニルアミン / 相互侵入網目構造 |
Research Abstract |
当該年度における研究の目的は、1年目の研究からある程度分かってきた薬物徐放に関する知見についてさらに詳細に調べることにより、望みの条件で放出を抑制するといった徐放制御について検討することであった。これらは計画通り達成され、報文3件、学会発表1件、招待講演1件でそれぞれ発表した。その概要を以下に記す。 1.N-ビニルアセトアミド/N-ビニルホルムアミドから構成されるゲルを加水分解する際に、加水分解時間によって表面ポリイオンコンプレックスゲル(sPICゲル)表面に導入されるポリイオンコンプレックス相を紺とロースすることができた。 2.sPICゲルの薬物徐放モデルとしてフルオレセインイソチオシアネートラベル化したデキストラン(FITC,分子量9500)を用いた場合、pHのみならず、イオンコンプレックス相の厚みやイオン強度が、放出挙動に影響を与えることが分かった。 3.放出制御メカニズムに網目の大きさではなくて静電的相互作用を利用するメカニズムを検討するために、低分子薬物モデルとしてアルーラレッド(AR)を用いたところ、徐放制御が達成されFITCが徐放条件と異なることが示された。
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Research Products
(5 results)