2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21750222
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
前田 真吾 Waseda University, 理工学術院, 助教 (40424808)
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Keywords | ゲル / アクチュエータ / 反応拡散 / ソフトマターの物理 / ナノ制御 |
Research Abstract |
近年、外部刺激(入力)に体積変化を起こす刺激応答性高分子やゲルを使った高分子アクチュエータが様々な分野において注目されている。一方、生体システムは自律的に駆動することができる。もし、生体のように自律的に駆動することができるアクチュエータを人工系において設計することができれば、これまでにない応用や展開が期待することができると考えられる。過去の研究において、PNIPAAmゲル内部で振動反応として知られているBelousov-Zhabotinsky(BZ)反応の金属触媒を共重合することで、力学的な膨潤・収縮運動を引起すことが知られている。そこで、申請者は自発的に拍動する自励振動ゲルに傾斜構造を導入し、屈曲・回復振動するゲルをラチェット効果によって自律歩行させることを実現し、さらに、自励振動ゲルのBZ反応に伴う膨潤・収縮変位を飛躍的に増大させ、自発的に的に蠕動運動する高分子ゲルを見出した。蠕動運動するゲルはBZ反応の金属錯体と温度応答性高分子であるPMPAAmを重合時に、ミクロ相分離させることで実現した。ミクロ相分離したゲルは、BZ反応の化学反応波の伝播に伴って、局所的に膨潤した領域を直接確認することができた。飛躍的なゲルの体積振動の振幅増大に伴い力学的な張力振動を計測した所、従来報告されていたゲルの約10倍程度であることが分かった。さらに、ミクロ相分離したゲルに、鎖状高分子をセカンドネットワークとして導入した所、張力振動が飛躍的に増大することが明らかとなった。
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Research Products
(17 results)