2009 Fiscal Year Annual Research Report
ノイズ計測を用いた有機半導体中のキャリアの寿命の評価
Project/Area Number |
21760008
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
東 康男 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 助教 (80452415)
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Keywords | 有機半導体 / ノイズ計測 |
Research Abstract |
本研究では、低周波ノイズ計測手法を用いることで、有機半導体中のキャリアの寿命を計測することを目的とする。これまでに行われてきた有機半導体についての研究において、移動度を測定することは多くなされてきたが、それ以外の半導体としての物性パラメータを直接測定することはほとんどなされていない。低周波ノイズ計測手法を用いてキャリアの寿命を直接評価することで、有機半導体における電荷輸送機構についての知見を深めることが可能になると考えられる。 有機半導体そのものから生じるノイズ自体を測定対象とするためには、外乱によって生じる信号を取り除くことが必要であるため、微小な電気信号を検知することが可能な4端子法を用いた計測システムが必要となる。 上記を実現するために、平成21年度は微小電流源及びナノボルトメータの導入を行い、これらを組み合わせることで、4端子法による微小信号計測を可能とする計測システムの構築を行った。また合わせて、実際の低周波ノイズ計測の測定対象であるペンタセンを用いた薄膜トランジスタの作製を行い、0.1cm^2/Vs程度と比較的高い移動度を持つトランジスタの作製条件を見出した。今後は作製した高い移動度を持つ薄膜トランジスタに対して、低周波ノイズ計測等を行っていく予定である。
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