2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760037
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松井 龍之介 三重大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80452225)
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Keywords | 光物性 / テラヘルツ材料・素子 / 導電性高分子 / プラズモニクス / メタマテリアル |
Research Abstract |
従来の光学の常識をくつがえす光学材料・素子を実現する技術としてメタマテリアルに関する研究が国内外において近年活発に研究されている。本研究では従来のメタマテリアル研究とは一線を画した新たな試みとして導電性高分子ポリピロールを用いたリライタブル・メタマテリアルの創製についての研究を遂行している。 一方で、ある種の導電性高分子低分子複合材料において励起キャリアの寿命がPSオーダーへと著しく短くなるとの研究報告がなされており、その系でのテラヘルツ電磁波発生・検出素子への応用も検討している。電極などを施さない系において、チタンサファイアレーザーからのフェムト秒パルス照射によりテラヘルツ電磁波の表面放射を見出しており、テラヘルツ電磁波発生素子としての応用に向けて期待の持てる結果を得ている。 また、当初予定にはなかったが、文部科学省の教育研究高度化事業費によりQスイッチNd : YAGレーザーが導入されたのを受け、非線形光学効果によるテラヘルツ電磁波発生・検出光学系の構築にも取り組んでいる。まずは第一段階として、KTP結晶による光パラメトリック発振(OPO)光学系の構築に取り組み、波長可変な近赤外2波長を出力するOPO光学系の構築に成功している。 今後は近赤外光の差周波混合によるテラヘルツ電磁波発生光学系、ならびにテラヘルツ電磁波近赤外光の和周波混合(アップコンバージョン)によるテラヘルツ電磁波検出光学系の構築に取り組んでいく所存である。
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