2009 Fiscal Year Annual Research Report
シングルチップ型時空間マッピングデバイスの開発とその応用
Project/Area Number |
21760039
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久武 信太郎 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (20362642)
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Keywords | 時空間マッピング / 光制御 / 光情報処理 / 偏向器 / 光周波数コム / パルス生成 |
Research Abstract |
本研究は、本研究者が独自に提案し、実現してきた超高速電気光学偏向による光信号の時空間マッピングを活用した新しい光制御手法の確立に挑戦するものである。従来から精力的に研究されてきた「光波の周波数軸を空間で制御」する手法に対し、本研究では「光波の時間軸を空間で制御」する新しい手法を提案し、今までになかったアプローチとなる光波の高速性と空間的並列性の両者を複合的に生かした光情報処理技術への展開を狙う。平成21年度には、以下に上げる研究成果を得た。 1. 時空間マッピングデバイスのシングルチップ化に成功した。ここでは、一つの電気光学結晶に二つの超高速電気光学偏向器を作りこみ、光波と変調信号との相互作用長を調整することで、線形時空間マッピングに必要となる所望の動作を実現することができた。 2. 開発した線形時空間マッピングデバイスの特性評価を行い、実験と理論との比較を行った。得られた時間分解能は理論から予測されるものと一致し、2ps程度であった。 3. 光ビーム形状の空間制御による光周波数コムの制御の手法を提案し、その動作の理論解析を行った。また2psの時間分解能を有する線形時空間マッピングデバイスを用いて、ガウス型の光周波数コムの生成を実証した。
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