2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760049
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
柳谷 隆彦 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 助教 (10450652)
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Keywords | 圧電薄膜 / スパッタリング / 圧電デバイス / 弾性表面波 / 液体センサ / ZnO薄膜 / 面内配向膜 / 横波励振 |
Research Abstract |
弾性表面波には主に二種類あり、変位方向が表面に垂直な「レイリー型」と表面に平行な「横波型」がある。通常はレイリー型がほとんどだが圧電結晶の方位によっては横波型となるものも存在する。液体を測定するセンサに応用する場合には、レイリー型では液体中に音波のエネルギーが漏洩してしまい伝搬できないため、漏洩のない横波型が必要となる。これまで横波型表面波の励振は単結晶基板でしか達成されておらず、任意の基板に作製できる「横波型表面波を励振する薄膜」は実現されていない。申請者は非結晶基板上にc軸が基板面に平行に揃った六方晶系圧電膜を成長させ、この上に表面波励振用電極(IDT)作製することで、横波型表面波の励振を実現した。 横波型表面波を発生させるには電極間隔10μm以下のIDTを薄膜上に形成する必要がある。ここで本研究ではまず技術的に難しい「酸・アルカリ両溶性のZnO上における電極のエッチング」について改良、条件出しを行った。具体的にエッチング溶液の選定、レジスト厚さ、エッチング溶液濃度、エッチング時間について最適化を行った。これにより実施計画どおり電極間隔10μm以下のくし型電極が作製することができた。 さらにトランスバーサル型のIDT配置を用いて表面波伝搬路にシリコーンゴムから成る幅1mmの液体付加用プールを作製した。この試料の透過特性(送受波特性)をネットワークアナライザで測定した結果、液体中(シリコーンオイル)おいて、横波型表面波の励振を確認した。
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