2010 Fiscal Year Annual Research Report
高温超伝導による磁気収束機構を用いた超高感度磁気抵抗センサーの開発
Project/Area Number |
21760054
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
何 東風 独立行政法人物質・材料研究機構, 超伝導材料センター, 主任研究員 (60391223)
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Keywords | AMRセンサ / 高温超伝導 / 磁気センサ / 磁束収束機構 / YBCO |
Research Abstract |
本研究では異方性磁気抵抗AMR(Anisotropic Magneto Resistive)センサと超伝導体を組み合わせて超伝導体の磁束収束効果を用いることによって高感度で安定性が高い磁気センサを開発した。次の実験をしました。 a.LaAlO_3基板に高温超電導体YBCOフィルムとNiFeフィルムを作って、超伝導磁束収束システムと異方性磁気抵抗(AMR)センサを作りました。そして、統合型AMRセンサを開発した。 b.このセンサは液体窒素温度で動作できました、そして、開発した低雑音駆動回路を使って約2pT/√<Hz>の磁場分解能を達成した。普通のAMRセンサーと比べて、磁場分解能はdcからMHzまでの広帯域幅で約8倍改良されました。 c.制作したAMRセンサーは地磁気中で安定動作した。SQUIDと比べて安定性はよい。 d.開発した高感度AMRセンサーを使って、渦電流探傷(ECT)計測装置を試作した。ECTの検出素子としてAMRセンサーを用いた。励磁には直径3mmのシングルコイル及び差動コイルの2種類を用いた。液体酸素/液体水素を推進剤とするロケット燃焼器の非破壊検査にために、銅合金燃焼器模擬試験片の人工きずを検出できた。 超伝導磁束収束機構は、AMRセンサの感度を改良するのに有効です。このセンサを非破壊評価に使用できて、また、液体窒素で材料の磁気特性をチェックするのに使用できます。
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