2012 Fiscal Year Annual Research Report
計算科学に現れる超大規模シフト線形方程式の高速・高精度解法に関する研究
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21760058
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
曽我部 知広 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (30420368)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 数値解析 / 線形方程式 / シフト線形方程式 / クリロフ部分空間法 |
Research Abstract |
本研究では,素粒子物理学・物性物理学・最適化問題に共通して現れる複数の特殊な線形方程式(連立一次方程式)系である超大規模複素(非)対称シフト線形方程式の高速・高精度数値解法を開発することを目的とし,今年度(研究課題最終年度)は以下を行った. 1.当初予想されなかった研究であるシフト線形方程式の解ノルムの効率的計算法を論文にまとめ,投稿した.本成果は,特に球面制約上の二次計画問題における計算の効率化に繋がるものと期待される.なお,球面制約上の二次計画問題は,無制約最適化問題の著名な数値解法である信頼領域法の部分問題として現れるため,本研究成果の意義は高いと考えられる. 2.非対称シフト線形方程式の解法の論文が掲載された.具体的には非対称シフト線形方程式の解法であるRestarted Shifted GMRES法の改良版が提案された.本成果は,今後,素粒子物理学(格子QCD)への応用が期待される. 3.関連研究として特殊な線形方程式に関する論文が掲載された.具体的には,nearly pentadiagonal 行列と呼ばれる特殊な線形方程式の高速解法を提案した.この方程式は常微分方程式の境界値問題に現れるため,常微分方程式の数値解法への応用が期待される. 4.これまでに得られた成果の広報活動を行った.具体的にはシフト線形方程式の解法について,国際会議4th China-Japan-Korea Conference on Numerical Mathematicsにて招待講演を行った.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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