2009 Fiscal Year Annual Research Report
超合金摩擦圧接異材継手の高温繰返し変形挙動の解明と疲労寿命評価モデルの構築
Project/Area Number |
21760069
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
阪口 基己 Nagaoka University of Technology, 工学部, 助教 (60452083)
|
Keywords | 超合金 / 摩擦圧接 / 異材継手 / 疲労 / 寿命予測 |
Research Abstract |
本研究では、固相接合法の一つである摩擦圧接法にて鍛造材と鋳造材からなる超合金異材継手を製作し、その高温下での繰返し変形挙動ならびに寿命特性を実験的に明らかにすることを目的としている。 本年度は,Ni基超合金鍛造材(IN718)および鋳造材(MarM247)からなる異材継手に対し、クリープ疲労環境下での繰返し変形・破損挙動について精査し、強度低下の力学的要因を探求するとともに,異種母材間の熱膨張係数・熱伝導率の相違に起因する熱疲労破壊について実験的な検討を行った。その結果、熱疲労破壊は,力学的ひずみと温度が同位相となるin-phase型、180度の位相差を持っout-of-phase型ともに同様の破損寿命と破損形態を示し,異材継手におけるひずみ/温度位相の影響が小さいことを明らかにした.また,異材継手のクリープ疲労寿命は両接合母材と比較して大きく低下し,破損形態も異なること、そして、これは弾性追従機構にともなう非弾性ひずみの集中、異材間の強度的不均一性により生じる2次応力、および、接合部近傍の組織的不均質性の重畳効果によるものであることも明らかにした。 来年度は、接合プロセスにより生じる熱影響部ならびに熱機械的影響部における力学的特性および金属組織的特徴に関する基礎データを取得するとともに、うえの疲労試験で得た各条件下での繰返し変形・破損プロセスとの関連性について検討する。また、これらの力学的特性の基礎データを基に、両母材、HAZおよびTMAZの特性、ならびに、それぞれの界面での力学的不連続性を考慮した弾粘塑性変形解析を行い、それを基に疲労寿命特性に合理的解釈を与える寿命評価モデルを構築する。
|