2009 Fiscal Year Annual Research Report
原子論ー連続体ハイブリッドシミュレーションによる析出強化機構理論の新展開
Project/Area Number |
21760084
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
高橋 昭如 Tokyo University of Science, 理工学部, 講師 (00366444)
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Keywords | 析出強化 / 転位 / 転位動力学 |
Research Abstract |
1. 原子論-連続体ハイブリッドPDD-BEM手法の開発 転位動力学法と境界要素法を組み合わせた方法(PDD-BEM)を実装し,さらに金属の微視的組織のモデル化を容易にするボクセル有限要素法を用いた方法(PDD-VFEM)も開発,実装した.前者の方法を用いて.転位1本と析出物1個の相互作用をシミュレートし,鉄中の銅析出物による強化や,ニッケル基超合金中のγ析出物による強化の機構を明らかにした.また,後者の方法を用いて,複数の析出物による影響のシミュレーションの可能性を示すことに成功した. 2. 一般化積層欠陥エネルギ計算環境の構築 本年度の予算を用いで,第一原理計算を実行する計算機とソフトウェア(VASP)を購入し,その環境構築を行った.現在VASPを用いた金属の第一原理計算方法の調査を行っており,次年度から本計算環境を用いた一般化積層欠陥エネルギの計算を始める. 3. 転位芯構造解析手法の開発 原子論-連結体ハイブリッドシミュレーションの結果から,転位の弾性変形場を用いて原子構造を導く方法を確立した.実際に格子間原子集合体の転位芯構造の解析に滴用し,原子シミュレーションと本シミュレーションの直接比較が可能であることを示した. 4. 大規模計算に向けた高速化およびシステム化 大規模計算に向けた手法としてPDD-VFEMを開発した,さらに本シミュレーションコードをOpenMPを用いて並列化し,マルチコア環境での並列計算を可能にした.
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