2010 Fiscal Year Annual Research Report
1000℃まで試験できる高温用超音波疲労試験機の開発
Project/Area Number |
21760089
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
古谷 佳之 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料信頼性センター, 主幹研究員 (60354255)
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Keywords | 疲労 / ギガサイクル疲労 / 超音波疲労試験 / 高温 / 装置開発 |
Research Abstract |
本研究では、タービンの超高サイクル疲労の問題を解決するために、1000℃まで試験可能な超音波疲労試験機の開発を行っている。本研究により、これまでは不可能であった1000℃における高速・超高サイクル疲労試験が可能となり、各種タービンの信頼性向上や開発期間の短縮に繋がることが期待されている。前年度に装置の基本的なセットアップを完成し、本年は開発した装置の妥当性を検証するための疲労試験を実施する計画であった。 疲労試験は材料と比較データが豊富な12Cr-2W鋼(ボイラー材)を用いた650℃での試験を最初に行い、手順の確立と問題点のスクリーニングを行った後、最終目標であるNi基単結晶合金(タービン材)を用いた1000℃での試験を行った。その結果、12Cr-2W鋼の試験では超音波疲労試験中の温度上昇等の問題を解決することに成功し、妥当な試験結果を得ることに成功した。また、開発した装置による試験結果は比較データとよく一致した。続くNi基単結晶合金の試験でも、同様の手順で妥当な試験結果が得られることに成功した。この場合も、データ数は少ないが、低寿命域の比較データから外挿した結果とよく一致した。これらの結果から、本装置は完成に至ったと判断した。 以上の結果に基づき、2011年2月15日に特急出願を行った。今後は、学会発表及び実用化の段階へ移行していく。
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Research Products
(1 results)