2009 Fiscal Year Annual Research Report
超音波振動援用加工に最適化された機上成形小径工具による硬脆難削材へのドリル加工
Project/Area Number |
21760097
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
磯部 浩已 Nagaoka University of Technology, 工学部, 准教授 (60272861)
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Keywords | 超音波加工 / ドリル加工 / ワイヤー放電加工 / PCD / 高速度カメラ / 難削材 |
Research Abstract |
機上成形については専用の放電加工装置を開発し、ドリル成形試験を実施し、φ0.3~1.2mmのPCDドリルにおいて、その可能性を示した。ドリル設計における振動解析を実施し、有効な基礎データとして利用した。なお、工具径の補正手法の開発については、台金の成形で充分な仕様を満たす方法を確立できたため、実施しなかった。超音波振動援用加工に適した工具の開発においては、超音波振動援用ドリル加工に特化して、本加工手法に適した工具形状を開発した。シミュレーションによって適切な振動モードになるように設計されたドリルを作成し、高速度カメラによって縦振動モードが支配的であることが確認できた。今後は、様々な工具を製作、実験し、形状の最適化を行う。最後に,難削材への適用可能試験を行った。第1段階として、機上成形したPCDドリル(φ0.3)を用いた快削材料での穴加工実験を実施し、切りくず特性、加工負荷など加工特性が把握できた。第2段階では各種難削材への微細穴加工を実施した。垂直穴加工において超音波振動援用加工の慣用加工に対する優位性を確認した。ジルコニアセラミックスではφ0.15mm穴加工が可能であった。また、インコネル、ハステロイ、モリブデン、タングステン、タンタルの各種難削財に対して、市販超硬ドリル(φ0.1)でL/D値=10の穴加工を通常のドリル加工と超音波振動ドリル加工を行った。その結果、φ0.1ドリルでは、加工不可能であった。一方、超音波援用加工を用いると、タンタル以外の材料ではφ0.1ドリルで、L/D=10の穴加工が可能であった。超音波振動を重畳することで、各種難削材へのφ0.1ドリルでL/D値=10の穴加工が可能であることが実験的に検証された。ガラスではφ0.2の穴加工をそれぞれ実施し、加工性や穴形状などそれぞれに有用性が確認された。
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Research Products
(3 results)