2009 Fiscal Year Annual Research Report
エージェント概念を導入したCAD, CAE,知識に基づく異部門間「すりあわせ」支援
Project/Area Number |
21760109
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
井上 全人 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 助教 (60365468)
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Keywords | 設計工学 / 設計支援システム / セットベース設計方法 / エージェント技術 / すりあわせ設計 / CAD / CAE / 設計知識 |
Research Abstract |
日本の製品開発の強みは,異部門間の緊密な意思疎通によって,多目的性能を満足する製品を生み出す「すりあわせ」技術であり,これは日本独自の日本の文化に根ざした設計方法といえる.しかし,この日本が誇る「すりあわせ」の製品開発そのものは人的貢献に頼るところが多く,現場では色々な歪みが生じている.本研究課題は,この「すりあわせ」の効率化を図るべく,3D-CADをベースとした協調設計支援システムを開発することを目的とする。平成21年度は,3D-CADとCAEを自動連携させることにより,多目的性能を満足する共通集合を求めるシステムの提案と実装を計画し,以下の研究成果を得た.(1) 設計者間で明確にポイント値として決定できないあいまいな情報を妥協範囲(集合)として捉え,設計者の設計意図を選好度と呼ばれる0から1までの値で表現した.(2) 個別の性能ことの設計解を選好度付きの集合で与え,その共通集合の絞込みから多目的満足解集合するセットベース設計手法を適用することにより,設計者の設計意図を満足した設計解集合を導出することが可能となった.(3) 得られた解集合を3D-CADモデルに渡すことにより,得られた解を立体形状として理解することが可能となった,(4) 3D-CADのアドイン機能を利用することにより,3D-CADとCAEの自動連携が可能となった.これにより,設計者による3D-CADモデルの変更・修正とCAEによる解析の繰り返し作業が軽減され,設計者の作業が効率化された.以上より,多くの課題を同時に満足できる解の範囲を,広い設計領域から効率的に絞り込むことが可能となった.得られた成果は,査読付論文4報(うち1報投稿中),国際会議論文3報,国内学会論文3報にて発表した.
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Research Products
(9 results)