2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760116
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大西 直文 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20333859)
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Keywords | 数値流体力学 / 流体力学的不安定性 / 衝撃波 / 超新星爆発 / レーザー生成プラズマ / 造波抵抗低減 |
Research Abstract |
当該年度においては,これまで研究を行ってきた超新星コアにおける定在衝撃波不安定性について引き続き数値シミュレーションを中心とした解析を行い,降着流の回転の影響や,衝撃波の変形の結果生じる重力波についての成果を国内外にて報告した.また,離脱衝撃波と低密度領域の干渉の結果現れる流体力学的不安定性に起因した造波抵抗低減の解析も行い,低密度領域を形成するレーザーの入力条件等,より現実的な状況における有用性について検討し,これも国内外において報告を行った.国際会議における議論を通して離脱衝撃波が本来持つといわれる不安定性について実験を行っているロシアの研究者と情報を交換することができ,彼らの実験を参考にして三次元数値流体計算を始めた.数値計算手法としては,これまで用いていた構造格子では形状表現に限界があったので,非構造格子に基づく高次精度計算手法を採用し,衝撃波計算においてみられる数値不安定性を生じにくい方法として近年提案されたものを用いた.しかし,流体力学的に不安定な離脱衝撃波の状況は数値的にも不安定になりやすく,両者を見分ける手段が必要であることがわかった.現在,スペクトル解析によって両者の擾乱成長の特徴を調べている.不安定メカニズムの違いによって支配的なモードや成長率等の違いが生じるかに注目している.線形理論等のモデル構築はこれらの数値計算結果を見極めながら,次年度検討していくこととする.
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