2009 Fiscal Year Annual Research Report
粗面壁に付加したマイクログルーブによる2次元粗面乱流の制御
Project/Area Number |
21760133
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
亀田 孝嗣 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70304491)
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Keywords | 流体工学 / 乱流制御 / 境界層 / 粗面 |
Research Abstract |
平成21年度は,(1)2次元矩形粗さ要素にマイクログルーブを付加した粗面平板の製作,および(2)流れ場の基本的特性の調査,を行った. (1) 製作した粗面平板 2次元矩形粗さ要素から成る粗面は,粗さ要素高さkが流れ方向距離xに対してdk/dx=1.25×10^<-3>の割合で増加し,局所の流れ方向位置における粗さピッチP(=(b+w)/k,bは粗さ要素幅およびwは粗さ要素間溝部幅)が4となるように製作された.この2次元矩形粗面の粗さ要素に対して,溝深さg_dおよび溝幅g_wが0.32k(粗面壁近傍場の乱流渦のマイクロスケールと同程度)のマイクログルーブを配置間隔g_a=k(粗さ要素近傍場の乱流大渦スケール)で配列した. (2) 流れ場の基本的特性 流れ方向の平均速度Uと乱れ成分u'を計測し,Uの高さ方向分布が外層領域において2次元粗面(マイログルーブなし)の結果と良好に一致することを得た.一方,粗さ要素近傍場において,U分布は2次元粗面の結果に対して若干増速する傾向が確認された.増速する領域において,u'の自己相関分布から評価された積分特性距離L_<uu>は2次元粗面の結果に比べ増加した.これは,マイクログルーブによる3次元性は乱流渦の大渦寸法を増加させることを意味する.また,レイノルズせん断応力に対するマイクログルーブによる3次元性の影響を混合距離モデル(長さスケールはL_<uu>,速度スケールはu'のrms (root mean square)値)により推定した.その結果,マイクログルーブによる粗さ要素の3次元性はレイノルズせん断応力を増加させることが期待された.
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