2010 Fiscal Year Annual Research Report
粗面壁に付加したマイクログルーブによる2次元壁面乱流の制御
Project/Area Number |
21760133
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
亀田 孝嗣 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70304491)
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Keywords | 流体工学 / 乱流制御 / 境界層 / 粗面 |
Research Abstract |
平成22年度は,(1)粗面平板に作用する抗力の計測,および(2)LDVによる予備実験を行った. (1)抗力計測 抗力計測粗面平板に作用する抗力は,浮動片要素応力直接測定装置(摩擦抗力と圧力抗力を合わせた全抗力値を計測する装置)と粗さ要素表面圧力測定装置(圧力抗力値を計測する装置)により計測された.圧力抗力係数は,マイクログルーブ無しの2次元粗面の結果とほぼ一致(2%以内)した.一方,粗さ要素頂点から測った抗力の作用点位置までの距離d_mはマイクログルーブ無しの2次元粗面の結果に比べ約1.1倍増加した.抗力の作用点位置を原点とした高さ方向距離および圧力抗力係数を用いて整理された平均速度分布は,2次元粗面と同様に対数直線部が存在することが分かった.また,滑面上の平均速度分布の対数直線部からのズレ量である粗さ関数値はd_mに基づくレイノルズ数に対して対数関数で増加し,その値は2次元粗面の結果に比べ減少した.なお,浮動片要素応力直接測定装置によって得られた抗力係数は試行毎の結果にバラツキが大きく再現性がみられなかったため,計測方法の改良が必要となった. (2)LDVによる予備実験 LDVによる予備実験LDVによる計測を,粗さ要素近傍場を除く境界層内で実施した.LDV計測の実施のため,測定部側壁を構成する透明アクリル板の厚さを10mmから5mmに変更し,レーザー光の透過損失を減少させた.その結果,データレートが向上し,計測時間の短縮化が可能となった.また,LDV計測により得られた境界層の流れ方向平均速度分布および乱れ強さ分布は,熱線流速計による結果と良好に一致した.
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