2009 Fiscal Year Annual Research Report
PEFCにおける実電池内部の直接可視化による生成水挙動計測
Project/Area Number |
21760140
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
山内 慎 Osaka Prefectural College of Technology, 大阪府立工業高等専門学校総合工学システム学科, 准教授 (70342524)
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Keywords | PEPC / 生成水分布の可視化 / 両極同時可視化実験 / ボアスコープ / プラギング / 膜を介した水移動現象 |
Research Abstract |
PEFCにおけるガス流路内の生成水分布の把握実験において,可視化実験に関しては集電性能が犠牲となっており,実電池との相関が問題視されることが多く,実電池(非可視化用)内部の生成水挙動を直接計測する技術が望まれている.そこで,本申請研究では,カーボン製または金属製セパレータ(実電池)に,ファイバースコープ挿入孔をいくつか設け,ガス流動を阻害することなぐガス流路内部およびガス拡散層(GDL)表面を直接内部可視化し,生成水挙動を把握することを目的とする.本年度は,内部直接可視化実験実施に向けて,ボアスコープ挿入孔を3つ(入口,中央,出口部付近)設けたチタン製3サーペンタイン型セパレータを製作した.ボアスコープ用のセパレータの集電性能がこれまでの可視化用セパレータと比べて大幅に改善されたため.電池性能は通常電池に近い性能が得られるようになった.これより,ボアスコープによる生成水分布の把握は実電池内部の様子と相関が取れるといえる.そこで,本セパレータを用いて実験した結果,これまでの可視化用セパレータによる両極同時可視化実験により得られた両極のガス供給入口の配置の違いや加湿量のバランスについてめ生成水分布の結果と,ボアスコー用電池の結果ともほぼ整合性の取れた結果が得られた.つまり,アノードとカソードのガス流方向に関しては,並行流よりも対向流の方が良く,アノード側は低加湿にしてもカソード側の生成水が膜を介してアノード側に移動し,膜の湿潤状態は保てるが,カソード側はフル加湿すべきことがわかった.さらに,ガス流路内のプラギング水が排水される瞬間にスパイク状の電圧フレが起こることも突き止めることができた.本年度に計画していたすべての項目について,予定通りに実施できた.
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Research Products
(6 results)