2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760141
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
城野 祐生 Sasebo National College of Technology, 物質工学科, 准教授 (80353233)
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Keywords | 気泡流動層 / SPH法 / 化学工学 / 数値シミュレーション / 粉体 |
Research Abstract |
SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法は粒子群を連続体と見なして連続体要素の素片に分割し、その素片の運動を追跡する手法であり、粒子数に側限がないことや粉体特有の性質である離散性を表現しやすいことから粉体の流動計算手法として期待されている。SPH法のような連続体モデルで流動計算を行うためには粒子群の流動の性質を表す構成関係が必要となる。本研究の当該年度ではSPH法により粉体の流動計算を行うために必要となる構成関係について検討を行った。粉体はそれを構成する粒子が密に集合するほど粉体内部の応力が大きくなるため、粉体内部の応力は空げき率の関数として表わすことが妥当であると考えられる。本研究では、この応力と空げき率の関係を求めるために、離散要素法(DEM)による粉体の圧縮シミュレーションを実施した。DEMは個々の粒子に着目して粒子間接触力の計算をするため、個々の粒子に基づいた詳しいデータを得ることが可能であり、集合体である粉体内の空げきの状態や応力状態も詳細に求めることができる。いくつかの条件においてシミュレーションを実施し、それらの結果から応力と空げき率の関係を定めた。今後この関係を構成方程式として粉体の連続体モデルの方程式に導入し、SPH法によるシミュレーションを実施していく。また、本研究では、SPH法による気泡流動層のシミュレーション結果を検証するために、計算と同条件の実験を行う。本年度はこの実験を実施するための流動層装置の製作、測定装置の準備を行った。
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