2009 Fiscal Year Annual Research Report
フォーカシングシュリーレン法による高速流れの密度場定量計測とその応用に関する研究
Project/Area Number |
21760144
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Research Institution | 防衛大学校 |
Principal Investigator |
樫谷 賢士 防衛大学校, システム工学群, 准教授 (80535279)
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Keywords | 可視化 / 流体計測 / 圧縮性流体 / シュリーレン法 / 超音速複葉翼 |
Research Abstract |
今年度はフォーカシングシュリーレン法による密度など流れ場の定量計測にむけた第一段階として,本計測法を衝撃波管翼型流れに適用し実験を行った.はじめに,超音速複葉翼などの応用実験において間欠式の遷音速風洞として衝撃波管を利用するため,二次元のNACAOO12を基準翼型模型として本手法により流れの可視化を行い測定部壁面の影響について数値計算との比較から検討を行った.つぎに,フォーカシングシュリーレン法による平面で構成された三次元模型まわりの可視化を実施し,流れ場の定量的な評価にむけた準備を行った.主な成果を要約すると,以下の通りである.フォーカシングシュリーレン法により得られた異なるアスペクト比(1より大きい場合と小さい場合)のNACAOO12翼型まわりの流れは,マッハ数とレイノルズ数がほぼ同じ条件でも,翼面上の衝撃波位置はアスペクト比が大きい場合,若干下流に発生することがわかった.これは風洞測定部壁面に発達する境界層の影響であると考えられ,遷音速衝撃波管翼型流れの実験に関係する基礎資料を得た.つぎに,フォーカシングシュリーレン法による三次元流れ場の可視化より,模型表面に取り付けたトリップストリップおよびボルテックスジェネレータの形状と模型幅方向の各可視化断面における衝撃波位置の関係を明らかにした.また,これら実験結果と数値計算との比較検討から,二次元流れ場ではアスペクト比が小さい場合,実験結果と計算結果は定性的定量的にほぼ一致することが明ちかになった.さらに,三次元流れ場の比較では支柱や壁面の影響により,数値計算結果より得られた模型幅方向中央の衝撃波は若干上流に発生することがわかった.
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