2010 Fiscal Year Annual Research Report
マルチセンシングプローブを用いた異方的熱電性能物性同時計測
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21760152
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長野 方星 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (10435810)
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Keywords | 熱電変換材料 / エネルギー変換 / 熱物性 / 異方性 / ゼーベック係数 / 比抵抗 / 熱拡散率 / 性能指数 |
Research Abstract |
熱電変換技術の高度化に向け,熱電材料の三軸方向の熱電性能パラメータ(ゼーベック係数,比抵抗,熱伝導率)を同時に,しかも高い精度で評価できるマルチセンシング手法を確立し,新規高熱電変換材料の高信頼性評価を実現することを目的とする。本年度は,試作した2種のマルチセンシングフィルムの評価,装置の測定精度評価,温度依存性測定への適用を行った。具体的な成果を以下に要約する。 ・素線組込方式とフィルム蒸着方式の2種類のフィルム型センサを試作し,コンスタンタン及び鉛を参照試料として本センサの正当性の評価を行った。素線組込式のセンサでは基準値に対してゼーベック係数,熱拡散率ともに良好な結果が得られた。フィルム蒸着式センサでは,熱拡散率測定は有効な値が得られたが,ゼーベック係数および比抵抗測定では大きな誤差を含む結果となった. ・比抵抗測定における試料形状依存性を調べた。5種類の試料に対して測定を行い,本測定装置においてSmitsらの補正式が有効であることを確認した。 ・素線組込式のセンサを用いた簡易測定用の測定部を製作し、その有効性を確かめるとともに、-60℃~+60℃の温度依存性への適用を図った。その結果,コンスタンタン試料においてゼーベック係数は5.2%以内、比抵抗は10%以内の不確かさで計測することが示された。一方,熱拡散率は最大で17%であった。 熱電材料であるBi2Te3とBi0.3Sb0.7Te3に本測定法を適用した。その結果,ゼーベック係数,比抵抗は有効な値が得られた。一方,熱拡散率は最適加熱周波数が低すぎるため,再現性のある信号を得ることができず,センサ間距離の最適化が必要であることが分かった。
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Research Products
(2 results)