2010 Fiscal Year Annual Research Report
スマート複合材構造の効率的モード別振動計測・制御法の構築と航空宇宙構造への応用
Project/Area Number |
21760167
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
亀山 正樹 信州大学, 工学部, 准教授 (30302178)
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Keywords | モード別振動計測 / モード別振動制御 / スマート構造 / 複合材料 / 圧電繊維アクチュエータ / 圧電センサ / 最適化 / 実験モード解析 |
Research Abstract |
本研究では,圧電アクチュエータ・センサを用いたスマートストラクチャとしての航空宇宙用複合材構造を対象とし,特定の振動モードの効率的計測・制御を行うための簡易かつ高精度なシステムの構築を行うことを目的とした.本研究により得られた主要な成果は以下の通りである. 1.片持CFRP積層板を対象として,1組の最適配置された加速度ピックアップと帯域通過フィルタ,および最適配置された圧電繊維(MFC)アクチュエータを用いた単一モード振動制御の有効性が明らかとなり,効果的な振動制御系の構築が可能であることを確認した(雑誌論文1). 2.片持CFRPはりを対象として,定電圧源による同調スイッチダンピング(SSDV)に基づく準能動的制振における定電圧源の代替として圧電素子によるエネルギ回収を導入する方法を提案し,その有効性を確認した(雑誌論文2). 3.片持CFRP積層板を対象として,1組の圧電センサと帯域通過フィルタ,およびPZT圧電アクチュエータを用いた単一モード振動制御の有効性が明らかとなり,1組の加速度ピックアップと帯域通過フィルタによって構成されるモード別振動計測系を用いた場合と同様の制御効果が得られることを確認した(学会発表1). 4.片持アルミニウム合金平板を対象として,加速度ピックアップ最適配置箇所,および加速度応答-最適印加電圧関係式を実験的に決定して構築した単一モード振動計測・制御系の有効性を明らかにした(学会発表2).また,圧電センサ最適配置箇所,ならびに圧電(繊維)アクチュエータ最適配置箇所の実験的決定方法の有効性,さらに片持CFRP積層板を対象とした場合の本構築方法の有効性を確認した.
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