2009 Fiscal Year Annual Research Report
手術ロボットシステムにおけるインピーダンスパラメータの最適安全設計
Project/Area Number |
21760190
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
只野 耕太郎 Tokyo Institute of Technology, 精密工学研究所, 助教 (90523663)
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Keywords | 手術ロボット / 力覚提示 / インピーダンス制御 / バイラテラル制御 / 安全性評価 / 腹腔鏡手術 / 空気圧アクチュエータ |
Research Abstract |
力覚を有する手術ロボットシステムの作業に応じた最適なインピーダンスパラメータを導出すること目指し,以下の成果を得た. これまでに製作してきた鉗子マニピュレータによって得られた知見を基に,手術ロボットに要求される仕様を満たすよう機構を選定,設計し,新しい空気圧駆動鉗子マニピュレータ(IBIS IV)の試作を行った.新試作機では自由度間の干渉や摩擦による動力損失を避けるため,鉗子の把持部の駆動に小型の空気アクチュエータを採用した.空気圧配管で動力を伝達することから,他の関節の干渉を受けないだけでなく,閉じた状態で約20Nの大きな把持力が発生できるまた,鉗子保持部も軽量化し,外力推定感度を0.5N程度にまで向上させた.さらに,in-vivo実験を実施し,試作したロボットシステムの有効性を確認した.一方で,軽量な空気圧ゴム人工筋をアクチュエータとして採用した鉗子を試作することで,さらなる軽量化により外力推定性能の向上が可能であることを示した. また,最適なインピーダンスパラメータの探索の予備実験として,マスタ側粘性項および術者への力覚提示が作業に及ぼす影響を調べるために,実際の手技を想定したタスクを用意して実験を行った.ブロックの移し替え作業により,適切なマスタ側粘性項を選定することにより作業性が向上することを確認した.また結紮を想定したタスクでは,力覚提示により結紮の成功率が向上することを確認した.
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Research Products
(7 results)