2009 Fiscal Year Annual Research Report
クローラ機能複合型歩行機械の不整地移動制御に関する研究
Project/Area Number |
21760191
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Research Institution | National Research Institute of Fire and Disaster |
Principal Investigator |
程島 竜一 National Research Institute of Fire and Disaster, 総務省消防庁消防大学校(消防研究センター)・技術研究部, 研究官 (10432006)
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Keywords | 複合移動体 / 歩行ロボット / 機構設計 / 不整地移動 / 環境認識 |
Research Abstract |
本研究では、歩行とクローラ推進の二つの移動様式を選択的に切り替えて移動が可能な複合移動体の開発とその運動制御の検討を行っている。提案するロボットは歩行とクローラ推進の駆動系を統合しているため、従来の複合移動体よりも軽量であり高い運動性能を発揮すると期待できる。本年度は試作機(立脚時:900x600x480)に組込みPC、バッテリ、無線LANなどを搭載して自立移動可能な機体に改良した。加えて、配線と組込みマイコンを見直して不整地移動実験を円滑に行えるようにし、良好な結果が得られるようになった。その後、ロボット内部の情報を得るために計画していた電流センサ等を組み込み、情報をリアルタイムで取得できるようにした。改良後の試作機ではクローラ推進実験において階段昇降、400mm程度の超壕、245mm程度の超堤が可能であった。また歩行実験において、静歩行であるクロール歩容、動歩行であるトロット歩容を実現した。さらに脚とクローラの複合形態により、465mmの段差を踏破することに成功した。これはクローラのみの移動形態時よりも約1.9倍の性能を発揮したことになる。不整地移動のための地図生成法に関する検討については、既に提案されている形状マトリクスによる物体認識法と小型のレーザレンジファインダを用いて、地形の認識を行う実験を行った。計測には時間を要したため、手法の高速化などさらなる改善が必要であることが判明した。距離センサを可動にしたシステムについては、設計が完了したため今後は試作モデルの開発とセンサシステムを用いた手法の検討を行う。
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