2010 Fiscal Year Annual Research Report
クローラ機能複合型歩行機械の不整地移動制御に関する研究
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21760191
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
程島 竜一 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (10432006)
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Keywords | 脚クローラ複合移動体 / 不整地移動 / 機構設計 / レーザセンサ計測 / 環境認識 |
Research Abstract |
本研究では、歩行とクローラ推進の二つの移動様式を選択的に切り替えて移動が可能な複合移動体とその運動制御法の開発を目的としている。本年度は、不整地移動性能を向上させるため脚機能とクローラ機能を複合した運動生成法を検討し、前年度に改良した脚クローラ複合移動体の試作機を用いた実験により移動性能の向上と動作の効率化を示した。計算機シミュレーションにより、全消費エネルギ、特定関節への負荷トルク、移動形態の切替え時間をそれぞれ最小にする複数の移動形態の切替え動作や、脚の可動範囲と比較して大きな段差を踏破するための脚クローラ複合動作を開発した。また不整地における環境マッピングのため、レンジファインダを用いた地図生成法と可動センサシステムを構築し、処理に時間を要するものの不整地環境の三次元構造を取得できることを確認した。そして実環境での移動を実現するため試作機に実装する移動アルゴリズムと地図生成アルゴリズムを開発し、試作機を用いた実験により大規模不整地(具体的には脚の可動範囲よりも大きな障害物が存在する環境)においても複合動作により安定に移動できることを確認した。さらに複合移動体の移動効率を向上させることを目的とし、複合移動体に搭載することを目的とした小型二段変速機構の試作も行った。摩擦板を介して高速駆動ギヤとラチェットを組み込んだ低速駆動ギヤにより駆動軸を駆動させる方式とした。変速機の空転期間の発生や摩擦トルクの課題もあるが、コンパクトな構成とすることができた。
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