2010 Fiscal Year Annual Research Report
滑走細菌によって駆動されるマイクロデバイスの素子設計シミュレーション
Project/Area Number |
21760192
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
新田 高洋 岐阜大学, 工学部, 助教 (20402216)
|
Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロマシン / シミュレーション / 細菌 |
Research Abstract |
滑走細菌マイコプラズマ・モービレによって駆動されるマイクロマシン及びLab-on-a-Chipデバイスをコンピュータ支援設計するための技術の開発に向けて、マイコプラズマ・モービレの滑走運動をガイドするマイクロパターン形状の設計を行う.このために、マイクロパターン基板上でのマイコプラズマ・モービレ滑走運動を再現するシミュレーションの開発と、開発したシミュレーションを用いて高い性能のマイクロパターン形状の探索を行う. マイコプラズマ・モービレは微細加工により作製した壁面と接触するとその壁面の縁に沿って運動する.マイコプラズマ・モービレは、パターンが曲率をもつところでは、その縁から解離する傾向がある.マイコプラズマ・モービレがパターンの縁から解離する確率は、パターンの曲率半径に依存する.今年度は、このマイコプラズマ・モービレと壁との解離を再現するシミュレーション方法を改善した.また、マイコプラズマ・モービレを一定方向へ運動させるマイクロパターンの設計指針を示した. マイコプラズマ・モービレのマイクロパターン内での滑走運動シミュレーション開発と並行して、遺伝的アルゴリズムによる、高い性能のマイクロパターン形状の探索手法の開発を行った.この探索を行うために、これまでにスプライン曲線を用いてマイクロパターン形状の境界を表現できるようにした.今年度は、よい多くの素子形状を探索の候補をとれるように、素子形状の表現方法を拡張した.具体的には、内壁をもつ素子構造を候補としてとれるようにした.この素子形状表現と遺伝的アルゴリズムによる探索方法の有効性を検討するために、既に我々がシミュレーション方法を確立しているキネシン・微小管分子シャトルの素子について探索を行った.また、これまでに実験報告がなされていない新規の機能を有する素子についても探索できることを示した.
|
Research Products
(1 results)