2009 Fiscal Year Annual Research Report
螺旋捻転運動により円柱を昇降するヘビ型ロボットの開発
Project/Area Number |
21760199
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
亀川 哲志 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 講師 (80432623)
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Keywords | ヘビ / ロボット / 捻転 / 円柱 / 螺旋 |
Research Abstract |
これまでに様々なヘビ型ロボットが開発されているが,それらの移動は2次元平面上に限られるものがほとんどであった.本研究では受動車輪を持つヘビ型ロボットを対象として,そのラテラルローリングと呼ばれる捻転運動を拡張することにより,ロボットが円柱などの物体に巻きついて登る移動形態を実現することを目指している.特に,ロボットの全長が円柱の円周長さより長い場合にも適応できるように,螺旋形態で円柱に巻きついて登るヘビ型ロボットの動きを解析し,螺旋捻転運動による適応的な移動形態の実現を目指す.これによりヘビ型ロボットの応用の場がさらに広がり,例えば,被災建物内に残った柱に巻きついて移動するなどして,複雑な環境内を探索する装置として使うことなどが期待できる. 現在までに,3次元空間内に表現した螺旋形状の連続曲線を離散化してピッチ軸回転関節とヨー軸回転関節とが交互に接続されたヘビ型ロボットのモデルに当てはめることにより,ヘビ型ロボットが螺旋形状を構成できることをシミュレーション上で確認している.また,この3次元空間内の曲線を任意のパラメータの関数として捻るようにすれば,ロボットが螺旋捻転運動を実現できることも確認し,実際に実機にこのモデルを適用することでヘビ型ロボットによる螺旋捻転運動を実現した.さらに,螺旋の半径や螺旋の送り幅といった螺旋形状を決定するパラメータをヒューリスティックに設定することで,実機のヘビ型ロボットを塩化ビニール製のパイプの表面に巻きつかせて,これを垂直に昇降させることに成功した.特に,途中でパイプの径が変化する場合においても,ヘビ型ロボットの目標関節角度と実際の角度の差に応じて螺旋形状の半径を変更させる比較的簡単なアルゴリズムを実装することにより,ヘビ型ロボットの螺旋半径を変化させながら円柱を昇降させることに成功した.
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Research Products
(2 results)