2009 Fiscal Year Annual Research Report
構造体により動力伝達できる振動駆動型負荷感応無段変速機
Project/Area Number |
21760200
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高木 健 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 助教 (80452605)
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Keywords | 動力伝達 / 無段変速機 / 負荷感応 / 振動 / 摩擦伝達 / 機構 |
Research Abstract |
提案する振動駆動型負荷感応無段変速機(以下,CVT)の理論の体系化を図ることを目的とし,実験プラットホームを整え,本CVTの動力伝達部における物理現象を実験的に検証した.具体的な内容は下記に示す. (A) 実験プラットホームの構築と,提案するCVTの評価および検証を行った 1) 振幅が約数十μmの振動に影響を与えることなく非接触で10kHz以上のサンプリングができるレーザー変位計(KEYENCELK-G35)を用いた実験プラットホームを構築した. 2) μmオーダーのねじの偏心量を計測可能とする環境を構築した. 3) 最大速度の計測を可能とする環境を構築した. 4) 構築した環境において,ねじにはM16の30度台形ねじを用い,雄ねじの材料には炭素鋼(S45C,表面処理:四三酸化鉄皮膜),雌ねじの材料にはポリアセタールおよび青銅(CAC406C)の2種類を用いて検証した. 5) 切削加工環境を整えることにより任意形状のねじの製作を可能とする環境を整えた. 6) 1)~3)の計測を基に,本CVTを評価および検証した. (B) ねじの接触面における支配的な現象の解明および材料に求められる性質の検証を行った. 1) ねじの接触面において動力伝達をする上で必要とされる性質の検証を行った.接触面の条件を変化させるために材料の組合せや、潤滑剤などを用い検証したところクーロン摩擦が本CVTにおいて重要な役割を担っていることが分かった. 2) 雄ねじが雌ねじ内で跳ねることなどにより,動力伝達が断続的になる不具合が懸念されていたが,雌ねじを樹脂にすることによりこの問題を緩和できることが分かった.
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