2010 Fiscal Year Annual Research Report
構造体により動力伝達できる振動駆動型負荷感応無段変速機
Project/Area Number |
21760200
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高木 健 広島大学, 大学院・工学研究院, 助教 (80452605)
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Keywords | 動力伝達 / 無段変速機 / 負荷感応 / 振動 / 摩擦伝達 / 機構 |
Research Abstract |
内視鏡外科器具である鉗子に実装できる超小型軽量の無段変速機(以下CVT)を開発した.本CVTがさまざまな位置・姿勢にあっても動力を伝達できることが望ましい.この要求を満たすために,振動発生装置をボールジョイントにより任意の姿勢に固定できる構造体を開発した.内視鏡外科器具である鉗子に本CVTを実装し,実験によりさまざまな位置・姿勢においても本CVTを駆動できることを確認した. (A)振動発生装置の開発 1)圧電アクチュエータとしては大きな振幅を得られるバイモラフ型のものを用いた振動発生装置を開発した. 2)(A-1)にて製作した振動発生装置でも本CVTを駆動することはできたが,十分な振幅を得ることが難しかったため,モータ(Maxon社製,ブラシレスモータ,EC10)に偏心した錘を付けて振動させる方法に変更した. (B)3次元空間において振動を伝達できる構造体の開発 1)3次元空間において動力を伝達する要求を,当初は(A-1)の方法をパラレルリンク機構に適応し満たす予定であったが,(A-2)のように振動を発生させる方法を変更したため,振動発生装置をボールジョイントにより任意の姿勢に固定できる構造体を開発することで,この要求を満たした. 2)(B-1)と同様にボールジョイントを用いることにより,本CVTを任意の姿勢に固定できるようにした. (C)内視鏡外科器具である鉗子に実装できる超小型軽量のCVTの開発 1)直径5mm,長さ15mmの円筒内に実装できる超小型軽量のCVTを開発した. 2)内視鏡外科器具である鉗子を改造し,(C-1)で開発したCVTを実装した. 3)(B)で開発した構造体を用いて,(C-2)の本CVTを実装した鉗子をさまざまな位置・姿勢で駆動できることを確認した.
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