2010 Fiscal Year Annual Research Report
1入力多分岐型マイクロ分注システムを組み込んだ携帯型ヘルスケアデバイスの開発
Project/Area Number |
21760203
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷川 忠大 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (10340605)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロポンプチップ / マイクロバルブチップ / マイクロ分注チップ / 高速プロトタイピング / μ-TAS |
Research Abstract |
本年度は,大別して,1)マイクロ分注チップの10nl毎に切分けたサンプルの分配動作,2)循環型血球分離フィルタチップの開発,3)マイクロ分注システムによる携帯型ヘルスケアデバイスの実証機の開発,の3つの研究成果を得た. 1)は,10nl毎に繰り返し精度1%以下で切り分けができるマイクロ分注チップを開発してきたが,サンプルの多分岐分配動作時にマイクロ流路に起因した問題が起こってしまった.この問題を解決するため理論的かつ実験的に検証した結果,マイクロ流路内の空気の圧縮に起因していることを見出した.そこで,空気の圧縮率、流路体積および流路内圧を低減する構造を検討し,10nL毎の分配動作を実現した. 2)は,送液中に全血から血球成分を分離して血漿成分を抽出する循環型血球分離フィルタチップの開発した.これまでの成果から,血漿を抽出できるフィルタ構造を実証してきたが,血球を安定に循環させることが難しかった.そこで,流体解析により,いくつかの構造・機構を検討した結果,安定に血球が循環するフィルタチップの構造を見出した.現在,フィルタチップ循環型血球分離フィルタチップを製作中である. 3)は,ユニバーサルデザインの7原則に則り,携帯型ヘルスケアデバイスの実証機をデザイン・試作して,駆動ユニット等の使用性と組み込むマイクロ分注システムや電子回路等の要求分析を実施した.この実証機の使用後のアンケート結果に基づき,いくつかの改善を実施し,それに伴うマイクロ分注システムの要求分析から各種チップや駆動ユニット等の改良点を見出した.
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Research Products
(6 results)