2011 Fiscal Year Annual Research Report
雷撃を受けた風力発電タワー等高構造物内部および近傍の過渡誘導電圧評価法の確立
Project/Area Number |
21760220
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
馬場 吉弘 同志社大学, 理工学部, 准教授 (70319466)
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Keywords | 風力発電 / 電気エネルギー / 雷 / 電磁界解析 / 電磁環境 |
Research Abstract |
国内の風力発電設備は頻繁に雷撃を受け、それによる故障のため停止している時間が長くなっている。莫大な費用をかけて建設された国内の風力発電設備の効率的な運用を実現するためには、その効果的な雷害対策を施しておく必要がある。このためには、雷撃を受けた風力発電設備内に生じる過渡電磁界および過渡誘導電圧を高精度で予測しておくことが重要である。 この研究課題に関わる本年度の研究成果を細目に分けて以下に示す。 1 雷撃を受けた風力発電タワー内の過渡電磁界分布を,作成した時間領域有限差分法(FDTD法)を用いて評価し、タワー内に生じる電磁界を抑制できる接地線の配置等の提案を行った(学会発表1)。 2 風力発電タワーの回路モデルを提案し,その妥当性の評価を行った(学会発表10)。 3 風力発電設備基礎等の接地電極で生じうる土中放電現象の開発を行い、その妥当性を実験との比較により実証した(学会発表9)。 4 高電圧工学分野でほとんど利用されたことのない伝送線路モデリング法(TLM法)に基づく電磁界計算プログラムを作成し、それを風力発電設備基礎等の接地電極のサージ解析に適用できることを実証した。(学会発表8)。 5 高電圧工学分野でほとんど利用されたことのない部分領域等価回路法(PEEC法)の誘導電圧解析への適用可能性を実証した(雑誌論文1、3)。 6 FDTD法により誘導雷電圧の解析を行い,対応する実測結果との比較を行なった(学会発表1,9)。 7 コロナ放電のFDTD解析モデルを開発し,誘導電圧に与える影響等の検討を行なった(雑誌論文4、6、学会発表1、3、4)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、本研究の遂行に必要な過渡電磁界および誘導電圧計算プログラムを作成し、風力発電タワーのモデリング、雷撃を受けた構造物や導体から発生するコロナ放電や土中放電のモデル化と妥当性の実証もほぼ終了しており、万全の状態で本研究のとりまとめとなる最終年度(4年目)に進むことができるため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度が本研究期間(4年間)の最終年度となる。過去3年間で,作成した過渡電磁界・誘導電圧計算プログラムおよび開発した各種のモデルを用いて,引き続き雷撃を受けた風力発電設備内に生じる過渡電磁界および過渡誘導電圧を解析し,得られた結果に基づき誘導電圧の発生しにくい設備構造や配置を提案する予定である。
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Research Products
(18 results)