2010 Fiscal Year Annual Research Report
電流リプル低減可能な高周波電力変換装置の開発と充電システムへの応用に関する研究
Project/Area Number |
21760221
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
道平 雅一 神戸市立工業高等専門学校, 准教授 (10311060)
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Keywords | 高周波電力変換 / 電流リプル低減 / 電気自動車 / 複合制御 / ソフトスイッチング |
Research Abstract |
前年度までに得られたシミュレーション解析結果と比較するため、当該年度では高周波ACリンクDC-DCコンバータを製作し、そのディジタル制御装置はDSPを用いて構築した。得られた実験結果から、本研究の最初の目的である提案する2次側位相シフト制御による高周波ACリンクDC-DCコンバータの制御が可能であることが確認され、循環電流が除去されるという動作原理通りの基礎動作が確認された。次に、複合制御を実現する制御装置としてDSPに代わりFPGAを用いて高速で自由度の高い制御装置を構築した。1次側のPFM制御を複合的に適用することで、入力電源である交流の整流時に生じる電流リプルを抑制できることを確認した。この効果により、従来ではリプルを抑えるために必要な電解コンデンサの静電容量を約30%に低減することができた。これは、将来の普及が望まれる電気自動車の充電装置の小型軽量化と低コスト化に貢献できる成果だと言える。現在のエネルギー問題の対応策の1つとして、各家庭に発電装置と充電装置を設置し、IT技術ととも消費電力をコントロールして省エネルギー化を実現するスマートハウスが検討されている。本研究で行った高周波ACリンクDC-DCコンバータに双方向動作を実現させることでスマートハウス対応の電力変換装置としても適用可能になる。当初、本研究テーマには挙げていなかったが、FPGAの制御系を再構築し、双方向動作を実現させることにも成功した。変換効率は約93%を達成しており、将来はスマートハウス対応の電力変換装置としての適用の可能性も示唆することができたと考える。 今後利用が増加すると考えられている直流エネルギーを高効率かつ高性能に運用できる電力変換装置の開発は今後益々重要になると考えられ、本研究の成果は今後の研究開発の一助になるものと考えている。
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Research Products
(1 results)