2010 Fiscal Year Annual Research Report
電気エネルギーを用いたコンクリート破砕における制御技術の確立
Project/Area Number |
21760223
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Research Institution | 熊本高等専門学校 |
Principal Investigator |
村山 浩一 熊本高等専門学校, 機械知能システム工学科, 准教授 (30290836)
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Keywords | 電力工学 / エネルギー変換 / 衝撃波 / コンクリート破砕 |
Research Abstract |
本研究は,電気エネルギーを用いたコンクリート破砕工法について,その破砕量や破砕方向の制御を可能とする技術を確立することを目的としている.今年度は特に破砕対象物における破砕方向の制御技術について,実際の応用を見据え,これまでの試験片の大きさから体積比で8倍のΦ100,t=200のものにスケールアップしたものを用いて実験をおこなった. 実験方法としては,試験片にくさび型の切り欠きを持った穴を穿孔し,その穴にΦ0.15の銅細線を取り付けた電極を水と共に封入して,電圧を細線に印加することで細線を溶融,気化させ,その際に発生する衝撃波をくさび型の切り欠きに集中させることで,破砕方向の制御が可能かどうかを,充電電圧と穿孔の深さをパラメータとして検証した. 充電電圧をパラメータとした結果については,充電電圧10kV~13kVに変化させて破砕実験をおこなった所,破砕方向を制御して破砕するためには,試験体の穿孔が深くなるにつれ,より大きな充電電圧が必要となることが分かった.これは穿孔が深くなると,その分穿孔部分の体積が増加し,くさび形状の部分に伝わる応力が小さくなるためだと思われる. また穿孔の深さをパラメータとした場合,穿孔の深さt=50とt=100の試験体については,穿孔の深さまでの部分において,くさび方向に亀裂が入って破砕をすることが可能であったが,穿孔がない部分については,亀裂方向の制御ができなかった.これに対して穿孔の深さt=150については,試験片を二等分する形で,穿孔がない部分についても亀裂方向を制御しての破砕することが可能であることを実験的に確認した.
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Research Products
(2 results)